
僕は21世紀のメディチになりたい。
昨日は絵画とこれからの広告の親和性について書きました。 今日は僕の野望について書こうと思います。 僕には一つ大きな野望があって、 それは21世紀のロレンツォ・デ・メディチになりたいということです。 ロレンツォ・デ・メディチというのは中世イタリアの銀行家兼政治家なのですが、同時に多様な芸術家のパトロンをつとめていて、15世紀フィレンツェの街にルネッサンスを花開かせました。 彼が直接的間接的にパトロンをしていたアーティストはもうそうそうたる面々で、その中には 「ビーナス誕生」のボッティチェリ、「ダビデ像」のミケランジェロ、そして「モナ・リザ」のレオナルド・ダ・ビンチまでいます。 アーティストの生活を支え、安定した職を供給して、環境を整えて芸術活動に専念してもらう。 新たな文化が次から次へ生まれる場を整えて、芸術が花開く時代を作り出す。 多くのアーティストさん、イラストレーターさんの待遇は今現在そんなに良好だとは感じません。 今よりいい待遇水準でお迎えして、オフィスの環境から人脈から整え、例えるならばグーグルといって誰もが想像するような居心地のいい職場

広告の未来(後編)
おはようございます。ブログを読んでくださり、ありがとうございます。 代表取締役の羅です。 インターネットによってすべてのモノがつながり、情報が加速度的に双方向化していくこの時代において、広告はどう変わっていくべきなのか、広告の担う社会的な意義とは何か、という問いに今現在出せる答えを提案すべく連載を書いております。 前回は、我々がエレベータに特化するのは、「暴力性」と「ターゲティング」という点で比肩するものがないメディアだからだ、という話をしました。 ↓↓↓ https://www.tokyo-inc.com/single-post/2016/11/30/%E5%BA%83%E5%91%8A%E3%81%AE%E6%9C%AA%E6%9D%A5%E5%89%8D%E7%B7%A8 我々がエレベータに取り組む理由はわかった。でも、それがどう広告の未来に繋がっていくのか、をいぶかしく思われる方もいるのではないでしょうか。 大きな話を聞きにきたのに、自分の話をされても困る、と。 でも、 広告の未来に欠かせない二つのキーワード、それがまさに「暴力性」と「タ
或るブログ
電車で座れたので、着くまでにブログを書こうと思います。 ネタを探していたら、目の前に素晴らしい広告がありました。 JR九州が運行するクルーズトレインなのですが、そのネーミングに舌を巻きました。 その名も、「或る列車」。 情報量がほとんどないにもかかわらず、いろいろ妄想をしてしまいます。 わざわざいかにも明治の文豪が使いそうな「或る」という表記にしたからには、レトロな大正浪漫の薫りがする車内なのでしょう。 ひょっとして行き先を告げられないミステリーツアー形式なのかも。旅行ごとに九州という島を知り尽くしたJR九州のおすすめ観光地の詰め合わせに招待されるのでしょうか。 岩の中をくぐって突然ひらけたと思ったら目の前に太平洋が広がっていたりしそうですよね。 ネーミングは最上のブランディングだという絶好の例ですね。 ということで、今日は「或る手帳会社」の話から始めようと思います。 その手帳会社はカレンダーアプリ全盛の今においても売り上げを伸ばし続けています。 その秘訣を聞かれると、こう答えました。 「ノートパソコンやスマホにデータが入っていても、客先で開くの

Googleに勝つために必要なこと
プログをご覧いただきありがとうございます。代表取締役の羅です。 このエレベーターに広告を展開すると言う超アナログな広告会社を作った時、いろいろな人に言われました。 ・広告費を見ても、今はネットが毎年10%ずつ成長している。なんでネットじゃないのか? ・今の時代になぜアナログなエレベーターというところで勝負しようとしているのか? ではなぜネットという領域ではないのか。 一旦立ち止まって、世間で「ネット広告」と言ってもてはやされているものってそもそも何なのか考えて見ましょう。 よく聞く単語。 バナー広告、リスティング広告、ディスプレイ、アフィリエイト、ネイティブアド、動画広告、SEO、などなど。 これらの「ネット広告」って、視聴者どこで見るのでしょうか? ブログ?検索サイト?SNS? いえ、もっと物理的に。 全部スマホ、タブレット、PCのどこかですよね。 これらの領域は残念ながら、すでに大手企業の支配下です。 そこでどんなに頑張っても、言い方は悪いですが、GoogleなりFacebookの手のひらで転がされているだけです。 検索連動型広告も動画広告も
「α読み」と「β読み」
こんにちは。代表取締役の羅です。 今日は読み方について話をしたいと思います。 小さい頃読んでいた本に「読み」には二通りあると書いてありました。 一つ目は「α読み」といって、既存の知識の範疇ですでに知っていることをなぞる読み方です。例えば、テレビで見た巨人の試合の結果を翌日新聞で読むことで、すごく楽しいし、かつラクな読み方です。 もう一つは「β読み」で、未知の領域のものを、このコトバが何を言っているのかその奥まで深く考えながら読んでいくスタイルです。これはとても頭を使いますし、それがゆえに自分の知の地平線を広げる読み方でもあります。 実はターゲティング広告に対しても同じことが言えるのではないかなと思っています。 「あなたは先週この冒険漫画を買いましたよね、だからこれもどうですか?」 「就活に関連したキーワードをたくさん検索しているあなたには、このOB訪問サービスがオススメです」 もちろんこういった「α広告」も存在意義はあると思いますし、そうしょっちゅう新しいことに頭を削って考えていては疲れてしまうので、むしろそういった広告が多数派で僕はいいと思いま